補助電源は8ピンx1で、低負荷時はファンが停止する静音性やマイニング性能も優秀なグラフィックボードです。
2021年8月から発売が開始された「Radeon RX 6600 XT」は、「RTX 3060」と同等ほどの性能で消費電力が低いという位置付けのグラボです。
実際にベンチマークを計測してみた結果、RTX 3060より少し下くらいの結果でした。
RTX30シリーズはマイニング制限がかかったLHR版に変わっていることもあり、「Radeon RX 6600 XT」はマイニング狙いでも注目されています。
消費電力あたりのコスパが良いらしい!
この記事では「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」を紹介します。
MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OCの特徴
性能一覧
Radeon RX 6600 XTは最近は一時のような価格高騰はみられないので、買いやすい価格になっています。
メーカー | MSI |
---|---|
GPU | Radeon RX 6600 XT |
GPUシリーズ | RX 6000 |
メモリ | GDDR6 |
メモリ容量 | 8GB |
ゲームクロック | 2,413MHz |
ブーストクロック | 2,602MHz |
TDP(消費電力) | 160W |
推奨最小システム電源要件 | 600W |
出力ポート | HDMI x 1 DisplayPort x 3 |
対応バス | PCIe 4.0 |
最大解像度 | 8K (7680×4320) |
補助電源 | 8ピン |
参考価格 | 6万円 |
発売時期 | 2021年11月 |
出力ポート
「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」の出力ポートはDisplayPortとHDMIの2種類です。
どちらも最大解像度は8Kの高解像度を楽しむことができます。
またリフレッシュレートは4Kなら120Hz、8Kなら60Hzという性能です。
出力端子 | バージョン | 最大解像度 |
---|---|---|
HDMI | 2.1 | 8K(7680×4320) |
DisplayPort | 1.4 | 8K(7680×4320) |
常温は?
タスクマネージャーでアイドル時のGPU温度を確認すると、約33度くらいでした。
電源ユニットは500~600Wで十分
ハイスペックなグラボではTDPの最大値が350Wになるものもあります。
それに対して「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」のTDPは160Wと、消費電力はミドルクラスです。
公式サイトの推奨最小電力要件は600Wとあるので、600W以上あると安心です。
ワットチェッカーでPC自体の消費電力を調べてみると、アイドル時は60Wくらいで、ベンチマークで負荷をかけているときは260Wくらいになりました。
静音ファン
ゲームなどをしていないときなど負荷がかかっていないときは、ファンが止まる静音機能があります。
ケース内のエアフローを整備したり、ゲームタイトルによっては静かにプレイできそうです。
付属品
「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」の付属品は、グラボ本体以外にクイックユーザーガイドだけでした。
スロットカバーとポート保護カバーは取り付けられていました。
インストールディスクや端子カバーなどは付属していませんでした。
HDMIとDisplayPortの保護カバー付きなので、ホコリが詰まらないので助かります。
PCIeスロットカバーも取り付けられていました。
外観
「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」のおもて面はヒートシンクの上に10cmのファンが2基と、ミドルクラスらしい見た目です。
LEDが光らないのがGood!
出力ポートは左から、DisplayPort、HDMI、DisplayPort、DisplayPortポートの全4ポート。
PCへ組み込んで見える上部には補助電源コネクタがあり、ヒートシンクのパイプが見えます。
ボードの端っこにある補助電源コネクタは8ピンです。
背面の出力ポートと反対側はヒートシンクが少し見えるシンプルな作りです。
基盤の裏面は、バックプレートで補強されていて基板が曲がりにくくなっています。
裏面にはドラゴンのロゴがプリントされていました。
基板とバックプレートの間には少しすき間があり、冷却効果があります。
出力ポートは2種類
出力ポートはDisplayPort・HDMIの2種類で、HDMIが1つ・DisplayPortは3つ使えます。
裏側の出力ポートも特にLEDが光ったりしません。
2スロットを使用する
「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」は、2スロット分のスペースを占有します。
ファンが少し大きいので、2スロットよりちょっとスペースが必要です。
スペースがギリギリのパーツ構成だと組み込めないかもしれません。
試しに取り付けたMBでは、M.2ヒートシンクとギリギリ接触する感じでした。
接続はPCI Express 4.0 x16
マザーボードに取り付けるグラボのバスインターフェースはPCI Express 4.0 x16です。
最新のCPU&マザーボードなら対応していると思いますが、少し古めのパーツだとPCIe 3.0でフル性能を発揮できないかもしれないので要チェックです。
大きさ
ボードの長さは約24cmと少し大きめの拡張ボードのサイズとなっています。
高さは約12cmと一般的なカードサイズです。省スペースなPCには組み込めないかもしれません。
厚さは約4.5cmです。
重さ
重さは約720gと少し軽めです。
RX6600XTの初期設定
発売されて間もないせいか、デバイスマネージャー上でも「Microsoft基本ディスプレイアダプター」としか認識されないので手動インストールします。
ドライバーをインストールしないとタスクマネージャーでもGPUの項目がありません。
ドライバーのダウンロード
RX 6600 XTのドライバーはAMDの公式サイトからダウンロードできます。
- STEP 1DLページを開く
AMDのRX6600XT公式ページの「ドライバーとサポート」をクリックします。
- STEP 2
- STEP 3
ドライバーのインストール
ダウンロードしたインストーラーを起動してインストールを実行します。
- STEP 1
- STEP 2
- STEP 3
- STEP 4
- STEP 5
- STEP 6
- STEP 7
ベンチマーク計測
「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」を実際にベンチマークソフトで計測してみました。
メジャーな3DMARK の Time Spy と Fire Strike で計測しました。
テストした環境は以下の通りで、CPU・メモリは高性能ではなく、PCケースの冷却機能も高くはないです。
そこそこのスペックのミドルクラスPCでの検証になります。
PCケース | NZXT H210 |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 3500 |
マザーボード | GIGABYTE X570 I AORUS PRO WIFI |
ヒートシンク | MB標準搭載 |
メモリ | G.SKILL DDR4-3200 16GB |
OS | Windows 10 Pro 64bit版 |
電源ユニット | 剛短4 (600W) |
3DMark Time Spy
グラフィックボードのメジャーなベンチマークソフトの3DMARK「Time Spy」では、総合点8,311、グラフィックススコアは9,617でした。
他のGPUと比較すると「GeForce RTX 3060」「Radeon RX 5700」と同じくらいの数値でした。
3DMark Fire Strike
同じくメジャーなベンチマークソフト「Fire Strike」では、総合スコアは20,242、グラフィックススコアは28,507でした。
GPU-Zでチェック!
GPUコアは「Navi 23」で、ビデオメモリはGDDR6でMicron製でした。
アイドル時のファンは停止して、温度は35℃くらいです。
マイニング性能
RX 6600 XT は消費電力に対するマイニングコストが優秀と情報が出回っていたので、とりあえずデフォルト状態でチェック!
NiceHash GMiner を動かしてみたところ、104Wで30.39MH/s でした。
時期によって変わりますが、2022年4月時点では1日あたり150円ほどになりそうです。
少しチューニングしたところ、56Wで31.58MH/sになりました。
ダッシュボードの画面では1日あたり172円ほど。
MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC レビューまとめ
この記事では「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」を紹介しました。
RX 6600 XTはマイニング向きのGPUと話題になっていたこともあり、購入してみました。
現在はグラボの価格も一段落して、めちゃくちゃ高騰していない状況です。
「MSI Radeon RX 6600 XT MECH 2X 8G OC」は、ゲームを楽しみたい人はもちろんですが、プレイしていないときにはマイニングにも挑戦したいならおすすめです。
それでは、今回はこれまで。
お読みいただき、ありがとうございました。
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