今回はサブPCとして、ATXよりも小さくて、爆速SSDを複数台搭載できる自作PCを組んでみました。
- PCIe 4.0 NVMe SSDを複数積める
- ATXより小さいミニPC
最低条件から必要なパーツを考えてみます。
爆速SSDであるPCI Express 4.0を搭載できるのはAMD CPUだけで、MBのチップセットはX570かB550に絞られます。
さらに複数のSSDを搭載できるとなると、X570だけになります。
つまり最低条件には、MBとCPUの選択肢が具体的になります。
- PCIe 4.0 NVMe SSDを複数積める
- ATXより小さいミニPC
- MBのチップセットはX570
- AMD CPU (Ryzen第3世代以降)
この記事では「【自作PC】予算10万円で爆速ミニPC」について紹介します。
今回組んだPCパーツ一覧
今回はミニPCサイズの、PCIe 4.0 NVMe SSDの爆速環境を作ることが目的だったので、妥協できないパーツはMBとSSDでした。
グラフィックボードは新しめのグラボを選んだので少し高めですが、PCの使いみちによって下位モデル、型落ちモデルを選んで予算調整がしやすいパーツです。
PCパーツ | 商品名 | 参考価格 | メモ |
---|---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 3500 BOX | 16,000円 | CPUクーラー付き |
電源ユニット | サイズ 剛短4 SPGT4-600P | 7,000円 | セミプラグイン |
PCケース | Thermaltake Versa H17 | 3,000円 | MicroATX |
MB | ASRock X570M Pro4 | 20,000円 | MicroATX |
メモリ | G.Skill F4-3200C16D-16GIS | 7,000円 | 16GB(8GB x 2) |
SSD | SAMSUNG 980 PRO 500GB | 16,000円 | PCIe 4 NVMe |
グラボ | MSI GeForce GTX 1650 D6 AERO ITX OCV1 | 16,000円 | DDR6 4GB、75W |
価格変動やポイント還元などを利用すると合計8万~9万円くらいになります。
爆速SSDとは直接的に大きく影響しない、電源ユニット、グラフィックボード、メモリーは少し下のグレードを選んでも問題なさそうです。
OSのWindows 10を含めても大体、予算の10万円くらいで組める構成になりました。
PCパーツ紹介
今回10万円以内でPCパーツをそろえるために、選んだ基準などをパーツごとに紹介します。
マザーボード
マザーボードを選んだ条件は、PCI Express 4.0のNVMe SSDを複数台搭載できることです。
B550はCPUと直結の1台しか搭載できないので、チップセットがX570のマザーボードが必須条件になります。
さらに今回はATXより小さいPCにする必要があったので、サイズを絞って条件にあうマザーボードを探してみました。
X570でミニサイズのMBは、選択肢がほぼありませんでした。
予算オーバーですがminiITXで3万円超えはありました。
トータルの予算が10万円なので、2万円ほどのMicroATXサイズ「ASRock X570M Pro4」の一択です。
ASRock X570M Pro4はNVMe SSDのヒートシンクの冷却にファンを使っていて、熱対策もバッチリです。
NVMe SSDに対応したM.2スロットは2つあり、複数台のNVMe SSDをデフォルトで搭載できます。
≫ 「ASRock X570M Pro4」のレビューはこちら
CPU
CPUはPCI Express 4.0対応が必須条件なので、AMD Ryzen第3世代以降が選択肢にあげられます。
CPUにあてられる予算は大体1万3千円 ~ 2万円くらいなので、第3世代でもコスパが良い「Ryzen 5 3500」を選びました。
「Ryzen 5 3500」の性能は6コア6スレッドで、TDPは65Wと消費電力も少ないです。
価格は1万6千円ほどで、オーバークロックもしないので冷却は付属のCPUファンで充分です。
ストレージ
ストレージはもちろんPCIe 4.0 NVMe SSDを使いたいので、できるだけ妥協したくないPCパーツでした。
1万6千円で、最速クラスの「Samsung 980 Pro」の500GBを選びました。
読み出し速度は約6,700MB/s、書き込み速度は約5,000MB/sとPCIe 3.0の2倍近い性能です。
MBのヒートシンクのおかげもあって、ベンチマークテスト中でも温度はあまり上昇せず温度管理も優秀でした。
グラフィックボード
今回はSSDの速度重視だったので、グラフィックボード性能は重要視していませんでした。
全体の予算的にグラボ予算はできれば1万 ~ 1万5千円に抑えたいところです。
2020年に発売された割と新しく、消費電力が100Wより低いGTX 1650に絞って選びました。
2021年ではもう少し選択肢が増えていますが、今回は「MSI GeForce GTX 1650 D6 AERO ITX OCV1」にしました。
DVI、HDMI、DisplayPortが各1ポートずつあるので、どのディスプレイでも映せそうです。
メモリ
PCメモリの性能と、データ転送速度は多少影響します。
といってもメモリにあまり予算を使いたくないので、ついつい容量重視で選んでしまいがちです。
予算的にはメインメモリは1万円以下に抑えて、容量は16GBはほしいところ。
今回は1枚8GBが2枚セットの「G.Skill F4-3200C16D-16GIS」を選びました。
DDR4 SDRAM 2133MHzで約7千円と、無難な感じ。
PCケース
マザーボードのサイズはMicroATXなので、PCケースも最大MicroATXで選びました。
PCケースの予算的には1万円以下に抑えたいと思っていました。
3千円と安いのに、価格.com で上位の「Thermaltake Versa H17」が気になり購入しました。
最近主流なオープンベイが1つも無くて、シンプルなデザインのPCケースです。
2.5インチ、3.5インチのシャドウベイもあり、拡張性も中々です。
電源ユニットとマザーボードは別部屋の分離しているタイプです。
≫ 「Thermaltake Versa H17」のレビューはこちら
電源ユニット
電源ユニットの予算的には1万円以下に抑えたいところです。
1万円以下の価格だけだと、候補が無数にあるので、もう少し条件を加えてみます。
今回のPC構成なら消費電力は500Wでも充分そうですが、将来の拡張も考えて多めの600Wで探しました。
さらにケース内の使い勝手が便利な、セミプラグイン・フルプラグイン方式も条件に入れて絞ってみました。
今回はセミプラグイン方式で600Wの「サイズ 剛短4 SPGT4-600P」を選びました。
ショートサイズで必要なケーブルだけを取り付けられるセミプラグイン方式です。
80PLUS認証は「ブロンズ」なので、電力の交換効率もまあまあな性能となっています。
≫ 「サイズ 剛短4 SPGT4-600P」のレビューはこちら
PCを組み立てる
まずマザーボードにPCパーツを取り付けてから、PCケースにマザーボードを固定します。
順番は基本的には自由ですが、わたしはこんな感じで組み立てています。
- CPU
- メモリー
- M.2 SSD
- 2.5インチ SSD
- HDD
- 電源ユニット
- マザーボードをケースに固定する
- ビデオカード
- ケーブル類
- 起動確認
- OSインストール
- 各種ドライバーをインストール
- STEP 1
- STEP 2
- STEP 3
- STEP 4
- STEP 5
- STEP 6
- STEP 7
- STEP 8
- STEP 9
- STEP 10
- STEP 11
- STEP 12
- STEP 13
- STEP 14
- STEP 15周辺機器を接続
PCケースのフタは閉じずに、モニター、マウス、キーボードを接続します。
- STEP 16
- STEP 17OSをインストールする
Windows10のインストールUSBを取り付けて再起動して、OSをインストールする。
- STEP 18各種ドライバーをインストールする
Windows 10が起動したら、各種ドライバーをインストールする。
10万円で自作PCを組んだ感想
この記事では「【自作PC】予算10万円で爆速ミニPC」について紹介しました。
最近のPCパーツのスペックなら、10万円あれば、型落ちでも充分な性能でコスパも良いPCを組めます。
PCI Express 4.0 NVMe SSDを複数同時に搭載したいというニッチな理由に加え、ATXより小さいという条件が付くと10万円近くになってしまいます。
マニアックすぎる条件だったか
といってもグラボや電源ユニットをもう少し妥協すれば、もっと安く組むことも可能です。
浮いたお金でグラフィックボードを強化してもいいですし、CPUの強化もできます。
用途にあわせて強化可能
目的の環境は構築できたので、NVMe SSDを買い足して複数台を試したいです。
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