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【Intel 670p レビュー】大容量ファイルは苦手な144層QLCのNVMe SSD

3.5

この記事ではインテルのSSD「Intel 670p」1TBモデルをレビューしました。
670pはPCIe 3.0対応のNVMe SSDで、発熱は小さく速度はまずまずなQLCタイプのSSDです。

Intel 670pシリーズは、前モデルよりも1.5 ~ 2倍ほど速度が上がり、耐久性も20%ほど向上しています。

 

まちゃ
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PCI Express 3.0対応のNVMe SSDで最速クラスの速度は出ませんが、読み出し速度は3,500MB/s、書き込み速度は2,800MB/sとまずまずの速度は出ます。

 

数百GBの大きなサイズファイルを保存しようとすると、速度が落ちることもあるSSDです。

 

写真画像や一般的なファイルだと速度は落ちないので、動画編集などをしないなら速度を落ちる心配なく使えておすすめです。

 

この記事では「【Intel 670p レビュー】大容量ファイルは苦手な144層QLCのNVMe SSD」について紹介します。

 

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この記事を書いた人:まちゃ
ガジェット好き 自作PC歴20年超え スマホゲームのエンジニア アニメ・ゲーム好き

Intel 670p NVMe SSDの特長

Intel 670p」シリーズは、PCI Express 3.0対応のNVMe SSDです。

QLCタイプのSSDですが、新しい技術を採用しているせいか価格は少し高めでコスパはあまり良くないです。

 

Intel 670p シリーズの主な性能

Intel 670pシリーズには、500GB、1TB、2TB の3種類あります。

500GBモデルは大きく読み出し・書き込み速度が遅いので、買うなら1TB以上がおすすめです。

 

670pシリーズ
メーカー名 Intel
型番 SSDPEKNU512GZX1 SSDPEKNU010TZX1 SSDPEKNU020TZX1
容量 512GB 1TB 2TB
フォームファクタ M.2-2280
インターフェース PCIe 3.0 x4 / NVMe
コントローラー Silicon Motion SM2265G
NAND Flash 144層 3D QLC NAND
読み出し 3,000MB/s 3,500MB/s
書き込み 1,600MB/s 2,500MB/s 2,700MB/s
総書き込み容量 185TBW 370TBW 740TBW
サイズ 2280
保証期間 5年間
目安価格 9,600円 17,000円 38,000円
GB単価 19円 17円 19円
発売時期 2021年03月

 

他のSSDと比べると、QLCタイプということもあり総書き込み容量は1TBモデルでは370TBWとそこまで高くありません。

耐久性の参考になるTBWが優秀なSSDを選びたいなら、こちらのTBWを比較した記事が参考になると思います。

 

コントローラーはSilicon Motion

搭載されているコントローラーはSilicon Motion SM2265Gです。

実際にツールで確認したところ、SM2265AAとなっていました。

 

SLCキャッシュは大きく2種類

Intel 670pのSLCキャッシュは、大きく分けると固定サイズと変動サイズの2種類存在しています。

固定サイズはディスクの1%が使用される仕様で、1TBなら12GB、2TBなら24GBが固定のSLCキャッシュとして使われます。

もう1つは全体容量のうち最大14%が空き容量に応じてSLCキャッシュとして利用される変動制のキャッシュです。

1TBモデルなら140GB、2TBモデルなら280GBが変動するSLCキャッシュのサイズになるそうです。

 

キャッシュが切れると、400MB/s 以下に落ちてしまいます。

 

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Intel 670pの同梱品

Intel 670p「SSDPEKNU010TZX1」には本体と取扱説明書だけが付属しています。

 

箱の中はプラスチックケースで、動かないように固定されていました。

 

 

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Intel 670pの外観

Intel 670pの外観は、シンプルなデザインになっています。

片面実装で放熱性のあるラベルが貼られていて、下にはコントローラーなどのチップが載っています。

 

裏面はチップのない片面実装で、ほぼ基盤のみとシンプルです。

 

端子の形状は切り欠きが1つの「M-Key」です。

 

メモリやコントローラーなどのチップ類全体にラベルが貼られています。

 

大きさ

M.2 2280なので、長さは規定通りの80mmです。

 

幅はほぼ22mmちょうどでした。

 

厚さは片面実装なので薄めの2.1mmでした。

 

重さ

1TBモデルの重さは、片面実装なので軽めの 約6.8gです。

 

ベンチマーク

1TBモデルの「Intel 670p」をテストした環境は以下の通りで、CPU・メモリは高性能ではなく、PCケースやヒートシンクの冷却機能も高くはないです。

そこそこのスペックのミドルクラスPCでの検証になります。

ベンチマーク計測環境
PCケース NZXT H210
CPU AMD Ryzen 5 3500
マザーボード GIGABYTE X570 I AORUS PRO WIFI
ヒートシンク MB標準搭載
メモリ G.SKILL DDR4-3200 16GB
ビデオカード MSI GeForce GTX 1650 D6 AERO ITX OCV1
OS Windows 10 Pro 64bit版

 

結果としては「Intel 670p」は、発熱はほとんどしなくて、データ転送速度は公称値よりも良い結果でした。

ディスク使用率が高いと、大きなファイルの書き込み速度が落ちてしまいます。

ファイルサイズが大きい動画の編集には向いてなさそうですが、画像編集など一般的な作業なら十分快適に使えそうです。

 

S.M.A.R.T

冷却性能に力を入れていないPCなので、エアフローなど放熱性能は低めですが、アイドル時の温度は34℃くらいで低めでした。

 

ベンチマーク結果

これらのベンチマークツールで計測してみました。

  • CrystalDiskMark
  • AS SSD Benchmark
  • AS SSD Copy-Benchmark
  • AS SSD Compression-Benchmark
  • ATTO Disk Benchmark
  • HD Tune

 

CrystalDiskMark

CrystalDiskMarkの1GiBで計測した結果は、公式値よりも少し良い速度が確認できました。

1TBのモデルでは読み出し速度は3,553MB/s、書き込み速度は2,816MB/sくらいの性能でした。

 

サイズを増やして64GiBでも計測してみました。

ランダムな読み書き性能も変わらずに、1GBとほぼ同じ速度でした。

 

SSDの空き容量で速度が変わるかもチェックしてみました。

半分ほどデータを保存している状態では、CrystalDiskMarkの速度は変わりませんでした。

 

250GBサイズの大きいファイルを転送すると、キャッシュが切れて150~300MB/sまで遅くなってしまいます。

 

80%ほど使用している状態でも、1GiBほどならCrystalDiskMarkの速度は変わらずでした。

 

ただし、64GiBと大きなサイズにして計測すると、7分の1ほど速度が遅くなってしまいました。

 

AS SSD Benchmark

「AS SSD Benchmark」で基本的なパフォーマンスをチェック。

 

AS SSD Copy-Benchmark

 

AS SSD Compression-Benchmark

大体2,700 ~ 3,100 MB/sくらいのレンジで、一定した速度という結果でした。

 

ATTO Disk Benchmark

ほぼ公称値に近い結果の速度でした。

 

SLCキャッシュ

HD Tune Pro の File Benchmark で、160GBほど読み書きしてSLCキャッシュの挙動を調べてみました。

固定キャッシュの12GBくらいで1回速度が落ち、変動キャッシュにのったおかげが、速度が戻り128GBあたりで再び速度が落ちました。

ディスクの空き容量に余裕がある状態なら、SLCキャッシュは120GBほどで、キャッシュがなくなると300MB/sくらいまで遅くなってしまいます。

 

実際に250GBくらいのファイルをコピーしてみると、50%くらい転送したあたりで200MB/sまで落ちてしましました。

 

ディスクを80%ほど使用している状態では、90GBほどのファイルでも最初は300MB/sほどでしたが途中から50MB/sまで落ちる結果でした。

 

CrystalDiskMarkdだと、1GiBくらいのサイズならほとんど速度に影響なしです。

 

64GiBとサイズを大きくすると、書き込み速度が激減してかなり遅くなってしまいました。

まちゃ
まちゃ

2.5インチのSSD以下の速度

 

温度

ベンチマークを計測中の負荷をかけているときの温度をHWiNFOで確認してみました。

エアフローなど放熱機能が、そこまで高くないミドルクラスのPCでも最大で54℃くらいまでしか上がりませんでした。

 

CrystalDiskInfo上でも54℃を確認でき、そこまで熱くならないなと感じました。

まちゃ
まちゃ

ヒートシンクはあったほうが無難!

 

 

Intel 670pのSSD管理ツール

IntelのSSDを管理するソフトは「Memroy and Storage Tool」で、こちらの公式サイトから無料ダウンロードできます。

 

分かりにくかったですが、「特徴」とかかれた箇所をクリックすると項目を変更できます。

 

SSDを本格的に使い始める前に、ファームウェアの更新が無いか確認するのがおすすめです。

 

SSDを手放す前の初期化

Intel 670pを手放す前にやることで、ファイルを普通にゴミ箱に入れるだけでは復元される可能性があります

HDDのようにツールでゼロライトなどしても効果がないので、SSD用の初期化作業が必要です。

Intel SSDでデータの完全消去をするには、「Secure Erase」を実行すれば良いそうです。

 

メッセージに従って、パーティションをすべて削除すると「消去」ボタンが押せるようになりました。

 

 

よくある質問

Intel 670p SSDPEKNU010TZX1についての、よくある質問などを紹介します。

 

TBW(総書き込み容量)はいくつ?

QLCなので少し小さめで、1TBモデルのSSDPEKNU010TZX1は、370TBWです。詳しくはこちらの一覧をご覧ください。

 

価格はいくら?

1TBモデルのSSDPEKNU010TZX1は約1万7千円で、GB単価は17円です。

 

ネジやヒートシンクは付属している?

SSDPEKNU010TZX1には、ネジやヒートシンクは付属していませんでした。付属品については、こちらの同梱物についてをお読みください。

 

Intel 670p レビューまとめ

この記事では「【Intel 670p レビュー】大容量ファイルは苦手な144層QLCのNVMe SSD」について紹介しました。

 

Intel 670pシリーズはPCI Express 3.0のNVMe SSDとしては速度はまずまずで、発熱もあまりしないので使いやすいSSDかなと思いました。

弱点は動画のような数百GBの大きなファイルだと、速度が落ちてしまうかもしれない点です。

数GBくらいのサイズなら、速度に影響はないと思うので、大きなファイルを扱うなら要注意です。

写真画像や音楽ファイルなど一般的なファイルばかりなら、Intel 670pは快適に使えておすすめです。

 

それでは、今回はこれまで。

お読みいただき、ありがとうございました。

この記事で紹介したNVMe SSD

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