PCIe x4スロットを使い、M.2スロットを増設できるようになり、高速転送できるNVMe SSDも増やすことができる便利なPC周辺機器ガジェットです。
私が使用しているマザーボードには、NVMe SSDに対応したM.2スロットが備わっていました。
MBのスロットはシステムドライブにNVMe SSDを使用しているので、NVMe SSDを増設することはできません。
調べたところ玄人志向の「M.2 → PCI Express 3.0 x4スロット変換ボード」は、PCIe x4スロット対応でNVMe SSDも使えるとのことです。
Crucial P5シリーズのNVMe SSDも発売されたので、NVMe SSD2台体制の高速環境を構築しようと思いためしてみました。
結果は無事に、x16スロットへ挿してNVMe SSDを増設でき、NVMe SSDの2台体制を作ることができました。
マザーボードの標準装備でNVMe SSDを2台使える環境は、まだ珍しいので気軽に増設できる便利な周辺機器ガジェットです。
この記事では「【レビュー】玄人志向M.2 PCIe x4スロット変換ボード」について紹介します。
- OS:Windows 10 Pro
- CPU:Core i7-8700
- MB:ASUS TUF Z390-PLUS GAMING
玄人志向M.2 PCIe x4スロット変換ボードの同梱物
玄人志向「M.2 → PCI Express 3.0 x4スロット変換ボード」には、以下の付属品が同梱されています。
- 変換ボード本体
- ロープロファイルブラケット
- M.2 SSD固定ネジ
- 英語ドキュメント
小型パソコンでも拡張できるように、ロープロファイルのブラケットが付属しています。
AmazonのレビューではM.2 SSDを固定するネジが付属していないともありましたが、しっかりネジは付属していました。
玄人志向M.2 PCIe x4スロット変換ボードの外観
玄人志向「M.2 → PCI Express 3.0 x4スロット変換ボード」の接続端子はPCI Express x4なので、マザーボードのPCI Express 3.0 x4/x8/x16に取り付けられます。
M.2 SSDを挿すスロットは、切り欠きが1つのM-Keyに対応しています。
ドキュメントを見るとM.2であっても、B-KeyであるSATA SSDなど対応していないものもあります。
M.2 SSDを固定するネジは、最初は2280の位置に設定されていました。
変換ボードの裏は、プラスネジで固定されています。
ドライバーがあれば、SSDにあった位置に調整できます。
大きさ
大きさは約11cmで、Type2280サイズのM.2 SSDより少し大きいくらいです。
変換ボードの高さは約3.5cmで、他のPCパーツには干渉しないコンパクトさです。
重さ
変換ボードは持ち運ぶものではないので、重さは重要ではありませんが約37gで軽いです。
SSDとヒートシンクを装着すると、だいたい60gくらいになると思います。
M.2 PCIe x4スロット変換ボードにSSDを取り付ける
玄人志向「M.2 → PCI Express 3.0 x4スロット変換ボード」への取り付け方は、マザーボードのM.2スロットと同様に、まずP5 SSDをスロットに挿します。
ななめに浮き上がっています。
P5 SSDが浮き上がっているので、ネジを使って固定します。
P5はNVMe SSDで発熱するので、アイネックスのHM-21とHT-13を組み合わせて熱暴走対策をしました。
今回取り付けた「ASUS TUF Z390-PLUS GAMING」にはPCI Express 3.0×16が2本あります。
1本はグラフィックボードで使っているので、もう1つのPCIe 3.0 x16に取り付けました。
PCI Express x16レーンにx4の変換ボードを取り付けても動作するかは、マザーボードの説明書などを確認する必要があります。
マザーボードによってはSATAポートと共有していたり、条件などの制限があるかもしれません。
失敗談 NVMeの期待値通りの速度が出ない
玄人志向「M.2 → PCI Express 3.0 x4スロット変換ボード」にCrucial P5のM.2 SSDを接続し、Windows10にも認識されてデータを保存できるようになりました。
NVMe SSDのウリである速度がちゃんと出るか確認するために、CrystalDiskMarkでチェックしてみたところ速度が出ていません。
調べたところ使用できるPCI Express スロットに条件があると分かったので、対応したらNVMe SSDを使えるようになりました。
症状:転送速度が遅い
CrystalDiskMarkで計測すると、期待した速度の半分くらいの約17,00MB/sしか出ていない状態でした。
最大速度の半分?
接続方式(転送モード)を確認
玄人志向の変換ボードを買う前に、マザーボードの空いているPCI Express 3.0 x16でx4の周辺機器が使えるかは確認していました。
NVMe SSDと変換ボードがちゃんとPCIe 3.0 x4で接続できているかは、CrystalDiskInfoで確認できます。
ドライブ情報の「対応転送モード」の項目を見ると原因がはっきり分かりました。
「x4」となっていてほしいところが「x2」で、PCIe 3.0の2レーン分しか使われていない状態になっていました。
そりゃ、半分の速度しか出ないわけだ
マザーボードの説明書を確認
マザーボードの説明書の拡張スロットを確認しました。
②のPCIe x16スロットはグラフィックボードで使用していたので、玄人志向の変換ボードは④のスロットに挿しました。
スロットNo.4は、x1スロットの⑤⑥と同じ帯域を使用していると書いてありました。
⑤にはSATAの増設ボードを挿していたので、帯域を食いあって速度が出なかったのと推測できます。
対応
上のPCI Express 3.0 x16スロットのグラフィックボードと距離を空けるために、一番上のスロットではなく⑤のx1スロットを使っていました。
そこで対応として⑤のx1スロットに挿していた拡張ボードを無関係な③スロットに移動させました。
認識された
PCI Express x1に刺さっていたSATA増設ボードのスロットを変えたら、対応転送モードも期待値通りになりました。
対応転送モードの表示が「PCIe 3.0 x4 | PCIe 3.0 x4」になり、NVMe SSDの速度が出る転送モードです。
CrystalDiskMarkで計測すると、見たかった3,000MB/sを超えるNVMe SSDの速度になりました。
やったー!
玄人志向M.2 PCIe x4スロット変換ボード レビューまとめ
この記事では「【レビュー】玄人志向M.2 PCIe x4スロット変換ボード」について紹介しました。
玄人志向「M.2 → PCI Express 3.0 x4スロット変換ボード」は空いているPCI Express 3.0 x4以上のスロットにM.2 SSDを増設できます。
高速なNVMe SSDを追加するのもいいですし、2.5インチSSDからM.2 SSDへ移行してケーブルレス環境を目指すのも面白そうです。
それでは、今回はこれまで。
お読みいただき、ありがとうございました。
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