「ADATA LEGEND 840」シリーズは、ヒートシンクを自分で取り付けるタイプなので、より冷却性能が高いヒートシンクを選べるSSDです。
PCIe 4.0規格として最速ではないですが、十分な速度性能でした。
今回試したのは1TBモデル「ALEG-840-1TCS」で、読み出し速度は5,042MB/s、書き込み速度は 4,891MB/sになります。
ディスクの使用量が増えると、大きなファイルでは速度が落ちやすくなってしまうのは残念ポイントでした。
この記事では「【ADATA LEGEND 840レビュー】ヒートシンクが自由なPCIe 4.0 NVMe SSD」について紹介します。
ADATA LEGEND 840 NVMe SSDの特長
「ADATA LEGEND 840」シリーズはPCIe 4.0 x4で、最速ではないですが5,000MB/sほどの優秀な速度が出るNVMe SSDです。
ADATA LEGEND 840 シリーズの主な性能
ADATA LEGEND 840シリーズには、512GBと1TB の2種類あります。
1TBモデルのほうが書き込み速度が1,000MB/sも速いので、購入するなら1TBモデルのほうが快適そうです。
メーカー名 | ADATA | |
---|---|---|
型番 | ALEG-840-512GCS | ALEG-840-1TCS |
容量 | 512GB | 1TB |
フォームファクタ | M.2-2280 | |
インターフェース | PCIe 4.0 x4 / NVMe | |
コントローラー | Innogrit IG5220 | |
NAND Flash | 3D NAND | |
読み出し | 5,000MB/s | |
書き込み | 3,400MB/s | 4,750MB/s |
総書き込み容量 | 325TBW | 650TBW |
サイズ | 2280 | |
保証期間 | 5年間 | |
目安価格 | 9,900円 | 17,000円 |
GB単価 | 19円 | 17円 |
発売時期 | 2022年03月 |
耐久性の参考になるTBWが優秀なSSDを選びたいなら、こちらのTBWを比較した記事が参考になると思います。
搭載コントローラー
搭載されているコントローラーは、INNOGRIT「IG5220」が搭載されています。
メモリチップ
メモリチップはADATAのモノが搭載されていました。
ADATA LEGEND 840の同梱品
ADATA LEGEND 840「ALEG-840-1TCS」には本体とヒートシンクが付属しています。
ネジは付属していないので、マザーボードに付属しているものを使うか別途購入する必要があります。
箱の中はプラスチックケースで、動かないように固定されていました。
ヒートシンクはSSD本体にくっついていないので、必要なければ使用しなくてもOK。
ヒートシンクの裏にある保護シートを剥がしてSSDに貼り付けます。
ADATA LEGEND 840の外観
ADATA LEGEND 840の外観は、ヒートシンクを取り付けられるように基板がむき出しになっています。
裏面にはラベルが貼られている片面実装タイプでした。
端子の形状は切り欠きが1つの「M-Key」です。
メモリやコントローラーなどのチップ類はむき出しで、放熱性のあるラベルは貼られていません。
大きさ
M.2 2280なので、長さは規定通りの80mmです。
幅はほぼ22mmちょうどでした。
厚さは片面実装なので薄めの2.0mmでした。
重さ
1TBモデルの重さは、片面実装でヒートシンク無しでは軽めの 約5.4gです。
ヒートシンクも含めると8.4gになります。
ベンチマーク
1TBモデルの「ADATA LEGEND 840」をテストした環境は以下の通りで、CPU・メモリは高性能ではなく、PCケースやヒートシンクの冷却機能も高くはないです。
そこそこのスペックのミドルクラスPCでの検証になります。
PCケース | NZXT H210 |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 3500 |
マザーボード | GIGABYTE X570 I AORUS PRO WIFI |
ヒートシンク | MB標準搭載 |
メモリ | G.SKILL DDR4-3200 16GB |
ビデオカード | MSI GeForce GTX 1650 D6 AERO ITX OCV1 |
OS | Windows 10 Pro 64bit版 |
結果としては「ADATA LEGEND 840」は発熱しますが、データ転送速度は公称値に近い良い結果でした。
150GBで試してもSLCキャッシュ切れで速度は落ちなかったですが、使用容量が多いと速度が落ちてしまうのは残念でした。
最速クラスの速度を求めず動画ファイルのような大きなファイルを使わないなら、快適に使えるSSDだと思います。
S.M.A.R.T
冷却性能に力を入れていないPCなので、エアフローなど放熱性能は低めですが、アイドル時の温度は55℃くらいでした。
ベンチマーク結果
これらのベンチマークツールで計測してみました。
- CrystalDiskMark
- AS SSD Benchmark
- AS SSD Copy-Benchmark
- AS SSD Compression-Benchmark
- ATTO Disk Benchmark
- HD Tune
CrystalDiskMarkの1GiBで計測した結果は、公式値より少し良い速度が確認できました。
1TBのモデルでは読み出し速度は5,042MB/s、書き込み速度は4,891MB/sくらいの性能でした。
サイズを増やして64GiBでも計測してみました。
速度は少し落ちてしまいましたが、ほぼ変わらない速度のままでした。
SSDの空き容量で速度が変わるかもチェックしてみました。
4分の3ほど使用している状態でも速度は変わらずでした。
「AS SSD Benchmark」で基本的なパフォーマンスをチェック。
読み出し速度と書き込み速度は、約4,000MB/sとほぼ一定の速度結果でした。
書き込み速度と読み出し速度は、ほぼ公称値に近い結果でした。
SLCキャッシュ
HD Tune Pro の File Benchmark で、150GBほど読み書きしてSLCキャッシュの挙動を調べてみました。
30~60GBあたりで少し速度は落ちましたが、ほとんど一定の速度でキャッシュ切れのような挙動はなかったです。
実際に250GBの大きなファイルをコピーしてみると、ダイアログ上では1,000MB/sくらいの速度で最後の方だけ400MB/sに落ちていました。
4分の3ほど使用していると、ほとんどが400MB/sくらいに落ちてしまうのは残念でした。
温度
ベンチマークを計測中の負荷をかけているときの温度をHWiNFOで確認してみました。
エアフローなど放熱機能が、そこまで高くないミドルクラスのPCでも最大で72℃くらいでした。
CrystalDiskInfo上でも70℃くらいで、高温になりやすい結果でした。
ヒートシンクは必須!
ADATA LEGEND 840のSSD管理ツール
ADATAのSSDを管理するソフトは「SSD TOOL BOX」で、こちらの公式サイトから無料ダウンロードできます。
SSD TOOL BOXでは健康状態のチェック、接続情報などいろいろ確認できます。
ユーティリティ画面からはデータを完全消去できるSecure Eraseを実行することができます。
よくある質問
ADATA LEGEND 840 ALEG-840-1TCSについての、よくある質問などを紹介します。
TBW(総書き込み容量)はいくつ?
容量ごとに異なりますが、1TBモデルのALEG-840-1TCSは、650TBWです。詳しくはこちらの一覧をご覧ください。
価格はいくら?
1TBモデルのALEG-840-1TCSは約1万7千円で、GB単価は17円です。
ネジやヒートシンクは付属している?
ALEG-840-1TCSには、ヒートシンクは付属していますが、ネジは付属していません。付属品については、こちらの同梱物についてをお読みください。
ADATA LEGEND 840 レビューまとめ
この記事では「【ADATA LEGEND 840レビュー】ヒートシンクが自由なPCIe 4.0 NVMe SSD」について紹介しました。
ADATA LEGEND 840はGB単価は少し安めで、速度はそこそこのNVMe SSDでした。
保存容量が増えると、速度が少し落ちてしまうかもしれませんが、2.5インチSSDよりは高速です。
ヒートシンクを自由に選べて、PS5にも動作確認済みで推奨仕様にもクリアしているPCIe Gen 4 NVMe SSDです。
それでは、今回はこれまで。
お読みいただき、ありがとうございました。
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