DiskStation DS220jは家庭向けモデルですが、高機能でHDD付きのNASよりもコスパが良くて、大容量を扱いたいならおすすめです。
今までI-O DATAのNASを使用して、写真や動画、音楽データを保存やバックアップに使っていました。
楽に使うために常時稼働でアクセスできるようにしていましたが、ウイルスやランサムウェアには弱いのがデメリットです。
そこで大事なデータを守るために、ランサムウェア対策のNASを新しく作ることにしました。
自由にHDDを増設できるSynologyの「DS220j」を選びました。
この記事では「【DS220j レビュー】Synologyの自宅向けNASモデル」について紹介します。
NASとは
NASはNetwork Attached Storageの略称で、自宅などのネットワーク上にデータを保存する環境を作れる機器です。
ネットワーク上にある保存場所なのでパソコンやスマホ、タブレット、テレビなど、いろんなところから使うことができます。
イメージ的にはDropBox、OneDrive、Googleドライブみたいなものです。
容量も自由に選んで増設できるので、データのバックアップにぴったりな機器となっています。
NASのデメリット・弱点としてあげられるのは通信速度で、USB3.0などに比べれば少し不利になります。
速度を重視してバックアップしたいなら、USB3.0以上の外付けSSD/HDDのほうが優秀です。
DS220jの性能
「Synology DS220j」の主な性能は、以下のとおりです。詳細は公式サイトに載っています。
CPU | 4コア 1.4 GHz |
---|---|
システム メモリ | 512 MB DDR4 |
ドライブ ベイ | 2つ |
ドライブ タイプ | 3.5~2.5インチ |
最大容量 | 16 TB x 2 |
外寸(高さ×幅×深さ) | 165 x 100 x 225.5 mm |
重量 | 0.88 kg |
システムファン | 92 mm |
ファン速度モード | 4段階 |
消費電力(アクセス) | 12.46 W |
消費電力(休止状態) | 5.06 W |
Synologyは台湾の海外メーカーですが、ガイドブック付きモデルや公式サイトに日本語のドキュメントも用意されているので安心して使えます。
言葉の壁で困りませんでした
実際の通信速度
ネットワークの環境にもよりますが、あまり高速化対応していない環境でも公称値くらいの速度である117MB/sが確認できました。
一般的なNASの速度です。
消費電力
消費電力は組み込むHDDの種類や容量、台数に影響されますが、Seagate 12TBを1台で計測してみました。
NASに書き込み・読み出しなどしていないアイドル状態では、約9Wでした。
HDDが休止状態になっているHDDハイバネーション時では約3.5Wと、3分の1ほどに節電されました。
DS220jの同梱物
「Synology DS220j」に同梱されているケーブル類は、AC電源アダプター、LANケーブル(カテゴリー5e)、AC電源ケーブルが付属しています。
- AC電源アダプター
- LANケーブル(カテゴリー5e)
- AC電源ケーブル
各種ネジとHDDブラケットが1つ付属しています。
付属のネジだけでHDDなどを固定できます。
ガイドブック付きモデルを購入したので、簡易マニュアルの他に「目的別ガイドブック」が付属していました。
公式サイトに日本語のドキュメントもそろっているので、使い方に困ることは少ないかもしれません。
目的別ガイドブックがあるとやりたいことと、どのソフトを使えば良いかなどが簡単に分かるようになっています。
SynologyのNASを初めて使うなら、付属してるほうが理解しやすくて便利です。
写真や絵がカラーで見やすいです。
DS220jの外観
「Synology DS220j」の前面には、電源ボタンと各種ステータスのLEDランプがあります。
電源ボタンはケースの下の方にあり、電源が入っている状態では、電源ボタンもLEDが光ります。
DS220jの設定からLED光を弱くしたり、光らないようにカスタマイズも可能です。
ステータス、LAN、ディスク1・2の状態にあわせてLEDが光ります。
電源ボタン同様に設定からLED光を弱くしたり、光らないようにしたりカスタマイズも可能です。
本体の裏面には大きめのファンと、各種ポートがあります。
裏面の下にあるポート類は、USB3.0ポート、LANポート、セキュリティスロット、電源プラグがあります。
底にはしっかりしたゴム足が4つと、排気口があります。
ケースの横には、メーカー名「Synology」のロゴが大きくあります。
DS220jの組み立て(セッテイング)
「Synology DS220j」は、パソコンを自作したことがない人でも簡単に組み立てることができます。
ドライバーでネジを回せるなら誰でもできるレベルです。
使用したHDD
今回DS220jと一緒に購入したHDDは、狼の絵が特長のSEAGATEのIronWolfシリーズ「ST12000VN0008」です。
NASでの運用を想定した耐久性が売りのタイプとなっています。
ランサムウェア対策として常時稼働させるつもりはないので、耐久性よりコスパ重視の大容量モデルのHDDを探していました。
簡単な組み立て方法
Synology DS220j本体を横に倒して、ケースカバーをスライドさせてズラします。
そのままケースを持ち上げると、パカッと開いて中身が見える状態になります。
ケースを外して正面から見ると、HDDを格納するスペースが2段分あります。
組み込むHDDが1台だけなら上の段に挿し込みます。
HDDを奥まで挿し込んだら、付属のネジで固定します。
ネジが触れる部分がゴムになっているので、静音・防振効果が期待できるのが嬉しい作りです。
HDDを組み込んだらケースカバーを戻して、裏側にある2箇所のネジ穴で固定します。
DS220jの初期設定
「Synology DS220j」を初めて電源を入れて、NASとして使えるようになるまでの設定は簡単で、5~10分ほどで終えることができます。
- STEP 1
- STEP 2
- STEP 3
- STEP 4
- STEP 5
- STEP 6
- STEP 7
- STEP 8
- STEP 9
- STEP 10
- STEP 11
- STEP 12
- STEP 13
- STEP 14
- STEP 15
DS220jのおすすめの設定
「Synology DS220j」のオススメの設定を紹介します。
セキュリティ周りの設定やネットワークドライブで使えるようにしておくとパソコンで使いやすいです。
最初にチェックしておきたい設定
Synology DS220jにログインしたら、まず以下のような設定項目は用途や環境に合わせて確認しておきたいです。
- ファイアウォール
- 更新設定
- アカウントロック条件
- Wake ON LAN(WOL)
- LEDインジケーターの明るさ
- ファンの速度
- 休止するまでの時間
- タイムゾーンの地域
各種設定方法については、こちらの最初に設定しておきたい設定項目の記事をあわせてお読みください。
ネットワークドライブの割り当て
パソコン上で普通のフォルダと同じ感覚で、NASとデータのやり取りをするにはネットワークドライブの割り当てを設定するのが便利です。
方法は、まずNASに共有フォルダを作成してから、PC上で紐付けます。
- STEP 1
- STEP 2
- STEP 3
- STEP 4
- STEP 5
- STEP 6
- STEP 7
- STEP 8
- STEP 9
- STEP 10
- STEP 11
うまく見つからないときは「スタートキー+Rキー」を押して「ファイル名を指定して実行」を起動します。
サーバー名「\\DiskStation01\」や「\\IPアドレス\」を指定すると、見つかったり設定できたりします。
DS220j レビューまとめ
この記事では「【DS220j レビュー】Synologyの自宅向けNASモデル」について紹介しました。
Synologyは海外メーカーですが、UIも日本語で、日本語のガイドブックも用意されていて思っていたよりもスムーズに設定ができました。
ファン速度のコントロールやLEDインジケーターの明るさも設定できるので、部屋に設置しても邪魔になりません。
通信速度もNASとしては遅くないレベルで、性能も充分でした。
それでは、今回はこれまで。
お読みいただき、ありがとうございました。
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