MicroATXのサイズですべてPCI Express4.0の高速NVMe SSDを複数楽しめるPCを組めるマザーボードです。
今回、マザーボードを選んだポイントは、この2点を重視して決めました。
- ATXより小さいMB
- 高速なNVMe SSDを複数搭載
2020年だとX570だけが、すべてPCI Express 4.0接続でM.2 SSDを使うことができます。
B550チップセットはCPU直結のみ PCIe 4.0 x4 の性能を発揮できます。
MicroATXやMini ITXでX570チップセットを積んでいるMBは、数が少なくて珍しいですが、ASRock X570M Pro4 はMicroATXで条件に合います。
これで小さいPCながらPCI Express 4.0 x4のNVMe SSDを複数搭載することができます。
この記事では「【ASRock X570M Pro4 レビュー】小型ですべてPCIe 4.0接続のMB」を紹介します。
ASRock X570M Pro4の概要
ASRock X570M Pro4の特長とスペックについて紹介します。
特長
X570M Pro4の主な特長はこちら。
- すべてPCIe 4.0対応
- すべてUSB3.2ポート
- Ryzen 第3、4世代にも対応
- MicroATX
- M.2 SSDはファン付きのヒートシンク
スペック・仕様
X570M Pro4の主な仕様を表にまとめると、このようになります。
メーカー名 | ASRock |
---|---|
モデル名 | X570M Pro4 |
フォームファクタ | MicroATX |
チップセット | AMD X570 |
ソケット | SocketAM4 |
CPU | Ryzen2000、3000、4000 G、5000シリーズ |
上限メモリ | DDR4 4200+ (OC) |
M.2 スロット | PCIe4 NVMe 2つ |
SATA | 8つ |
USB Type-C | 1つ (3.2 Gen2) |
USB3.2 Gen 2 | 背面:1 / 内:0 |
USB3.2 Gen 1 | 背面:6 / 内:2 |
USB3.1 Gen 2 | 背面:0 / 内:0 |
USB3.1 Gen 1 | 背面:0 / 内:0 |
USB 2 | 背面:0 / 内:2 |
PS/2ポート | 1つ |
PCIe4.0 x16 | 2スロット |
PCIe4.0 x4 | 無し |
PCIe4.0 x1 | 1スロット |
無線LAN | 無し |
Bluetooth | 無し |
画面出力 | HDMI, DisplayPort |
バックパネル | 分離 |
目安価格 | 19,000円 |
発売時期 | 2019年7月 |
公式サイト | 公式サイトへ |
同梱物
ASRock X570M Pro4には、以下の付属品が同梱されています。
- SATAフラットケーブル x 2
- I/O パネル
- M.2 ソケット用ねじ x 3
- M.2 ソケット用スタンドオフ x 1
- ユーザーマニュアル/クイックインストールガイド
- サポートディスク
付属しているSTATケーブルは、フラットタイプで1本は片方L字でした。
長さは短めなので、ケースの固定位置によっては別途ケーブルを用意が必要だと思います。
マザーボードレイアウト
「ASRock X570M Pro4」のレイアウトは下のようになっています。
レイアウトの内容は以下のようになっています。番号が対応しています。
バックパネル出力ポート
「ASRock X570M Pro4」のバックパネルの入出力ポートを紹介します。
バックパネルUSBポート
背面のUSBポートはすべてがUSB3.2に対応しています。
USB-Cとその上のUSB-Aポートの2つだけが、最速の「USB3.2 Gen 2」ポートです。
その他の6つのUSBポートはUSB3.2Gen 1になります。
USBメモリや外付けHDD/SSDも高速にデータ転送できます。
ちなみに「USB3.2 Gen 2」の転送速度は10Gbpsで、「USB3.2 Gen 1」は5Gbpsです。
LANポート
1Gbpsに対応しているLANポートが1つあります。
10G/5Gbps LANには対応していませんが、ルーターやハブなどの関連機器は高価ですので、まだ1Gbpsでも十分な性能です。
オーディオ
オーディオは上からライン入力、スピーカー、マイク入力になります。
USB接続のスピーカーやマイクもあるので、使わないかもしれません。
映像
映像出力用のポートはHDMIとDisplayPortが1つずつあります。
AMDのCPUはグラフィック機能を備えていないことが多いので、気にしなくても良いポートです。
拡張機能
「ASRock X570M Pro4」の拡張機能コネクタを紹介します。
拡張スロット
PCI Express拡張スロットは、全て第4世代のPCI Express 4.0に対応し、以下のスロットがあります。
- PCI Express 4.0 x16
- PCI Express 4.0 x1
- PCI Express 4.0 x16
「PCI Express 4.0 x16」スロットは、両スロットとも使用する場合、片方が x4 にダウンしてしまうので注意が必要です。
拡張できるSATAはすべて6Gb/s
「ASRock X570M Pro4」で追加できるSATAポートは、全部で8つあります。
8つともすべて規格は同じで、6Gb/sの転送速度に対応しています。
まず6つのSATAポートは基盤に対して並行に挿す形式で、MBをケースに固定しちゃうと抜き差しがしにくいかもしれません。
残りのSATAポート2つはM.2スロットのヒートシンクファンの下にあります。
こちらは基盤に対して直角に挿せるようになっています。
M.2 SSD スロットは2つ
ASRock X570M Pro4には、M.2 SSDスロットが2つあります。
どちらのスロットもPCI Express 4.0×4対応ですので、最速のNVMe SSDを2台搭載できます。
どちらのスロットもPCI Expressを使っている場合、M.2 SSDをそのまま外せないのが少し不便かもしれません。
NVMe SSD用のヒートシンク付き
M.2 NVMe SSDの1つはファン付きのヒートシンクが使えます。
固定にはネジを使うので、ドライバーが必要です。
メモリより取り付けは簡単!
メモリはDDR4が4スロット
使用できるメインメモリはDIMM DDR4を4枚積むことができて、最大128GBまで対応しています。
AMD Ryzenシリーズ・世代によって対応する種類が異なります。
2019年から発売されているAMD第3世代CPUのMatisseは、このような動作クロックのメモリをサポートしています。
動作クロック | |
通常 | 3200/2933/2667/ 2400/2133 MHz |
オーバークロック | 4200/4133/4000/ 3866/3800/3733/ 3600/3466 MHz |
1枚目のメモリはCPUから2スロット目に挿し込みます。
切り欠け位置を確認して真上から挿入します。
メモリの端子が見えなくなるまで、しっかり挿し込みます。
個体差かもしれませんが、けっこう硬めでした。
メモリーの2枚目はメイン電源コネクタに一番近いスロットに挿します。
USB3.2 Gen 1とUSB2.0が拡張可能
メモリースロット、メイン電源コネクタ近くにあるUSB拡張コネクタはUSB3.2 Gen1でポートを2つ追加できます。
PCI Expressスロット近くのUSB拡張コネクタは、USB2.0ポートを増やすことができます。
1つにつき2ポート、合計4ポートを増設できます。
M.2 Wi-Fi
ASRock X570M Pro4はWi-Fi機能は搭載されていませんが、別途M.2タイプのWiFiモジュールで無線LAN機能を拡張できます。
対応しているのはWi-Fi5までですが、ちょっとした作業や動画視聴をするていどなら十分かもしれません。
オーディオ機能
背面にもオーディオの入出力がありますが、PCケースやオープンベイに拡張するためのコネクタもあります。
ピンは5 x 2で基盤の一番端に「HD_AUDIO」で増設できます。
「ASRock X570M Pro4」その他の外観
「ASRock X570M Pro4」の特長的な外観を紹介します。
10 電源フェーズ
電源フェーズは10個搭載されています。
電源フェーズはCPU・システムへ安定的に電力を供給するために必須なパーツです。
個数と品質が重要なパーツで、特に日本製とは記載がないですが、個数はまぁまぁな感じです。
大型のヒートシンク
バックパネル近くにあるシルバーのパーツは、アルミニウム合金の大型ヒートシンクです。
効率的に放熱して、システム全体の安定性が向上する効果があります。
裏面は補強板などは無し
裏面は基盤むき出しで特にカバーなどは無いです。
ハイエンドモデルなどでは補強板が装備されているマザーボードもありますが、ASRock X570M Pro4にはありませんでした。
システムパネルコネクター
PCケースのボタンやシステム電源のLEDケーブル、ビープスピーカーなどを取り付けるシステムパネルコネクターピンは5x2ピンと4x2ピンに分かれています。
別売りの「コネクタ簡単脱着ケーブル」で延長すると、作業が少し楽になります。
コネクタ簡単脱着ケーブルは5×2ピンなので、問題なく使用できます。
システムパネルコネクターピンのそれぞれ役割は、以下のようになっています。
マザーボードの基盤にもプリントされていますが見にくいので、マニュアルを見ながら作業したほうが安全です。
パネルの役割をまとめてみました。
RESETは基本的に接続しないほうが良いかもしれません。
HD LED | HDDに読み書きしている時に点灯・点滅します。 |
PLED | 2ピンと3-1ピンの2種類あります。 ケースが対応している方に接続します。 パソコンの電源が入っている時に点灯します。 |
PWRBTN | パソコンの電源ボタンです。 |
RESET | 強制的に再起動します。 誤作動防止の為接続しない方が無難かも。 |
SPEAKER | システム警告スピーカー用のピンです。 |
ASRock X570M Pro4 レビューまとめ
この記事では「【ASRock X570M Pro4 レビュー】小型ですべてPCIe 4.0接続のMB」を紹介しました。
ASRock X570M Pro4はMicroATXでありながら、チップセットが「AMD X570」が魅力的でした。
X570だとすべてのPCI Expressが第4世代の高速環境を使えるようになります。
PCI Express 4.0 NVMe SSDを小さいPCで、複数台積んでみたいという欲求を解消してくれるマザーボードでした。
MicroATXやMini ITXでX570チップセットを積んでいるMBは、数が少なくて珍しいですが、小さいPCで高速な環境を作ってみるのも面白いです。
それでは、今回はこれまで。
お読みいただき、ありがとうございました。
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